なぜ地元主体の地熱発電にとりくむのか

地元の方々の自主財源の確保を目指して

中央電力ふるさと熱電株式会社
代表取締役 中村誠司 / 赤石和幸

過去の地熱発電の開発は、その多くが地元の方々を置いてきぼりにして、大手の会社が切り開いていくスタイルでした。また大きな発電所には大きな建物が必要なため、自然破壊が進んでしまったことも事実です。やがて、これ以上の乱立を防ぐため、国による厳しい規制が敷かれました。さらには地元の方々の反対もあって、日本の地熱発電事業は遅々として進まなかったという歴史があります。

大規模な開発は、それだけ地中の蒸気を大量に使うことになるので、周りの温泉など、環境への影響を及ぼす可能性が高くなります。

私たちは2年間で12カ所の地熱発電稼働の現場へ出向き、たくさんの人々のご意見をいただきながら、地元の方々が、自分たちの「大切なもの」であると感じている地熱発電は少ないという事実を知りました。

そして、それならば何とか地域の方々にとって大切なものとなる地熱発電所をつくれないだろうかと考えました。

日本の国土には、地熱で2,300万kWを発電ができるポテンシャルがあります。それにもかかわらず、現在稼働しているのは50万kW程度です。まだ活用されていない地熱のエネルギーに対して、何か小さな一歩でも打てないかと考えを進めるなかで、マンション一括受電事業を通して実行してきた「そこで得る利益を自分たちのものだけにするのではなく、お互いにシェアをする」考え方が大きなポイントになることに気づきました。できるだけたくさんのシェアをして、地元の方々と共存共栄の世界の構築をしていく。そのためには、売上のシェアと「小さな発電所」、つまり蒸気や熱水をあまり必要としないマイクロ発電所を使った事業モデルが非常に有効だと考えたのです。

そして、地元の方々が自らの意思で立ち上がり、自らが主体となる「おらが村発電所」を作り上げ、地熱資源を自らの財源として地域の活性化や雇用の創出をはかれることが、これからのエネルギーや地域を生かしていくうえで大切になると考えました。

このような背景のもと、2012年7月に中央電力ふるさと熱電株式会社は誕生しました。中央電力の「マンションのお客さまと電気代をシェアする」ビジネススキームや、誰も損をしない「八方良し」の考え方、そして地熱発電を始めることができるメンバーが揃ったという偶然が重なってこの事業を立ち上げました。私たちにとって、エネルギーを通して地域に貢献する事業へ取り組み、地域創生のお手伝いができることは理念にもつながる大きな意味があります。

現在、政府が高い目標を掲げ、地熱発電事業を推進していますが、多くの地域で地熱発電への反対運動が起きるなど、地域と外部企業という対立構造が起きています。このため、地熱発電が進まない理由の一つに「地域との共生が図りづらい」ということが挙げられます。「地熱は地域のもの」とし、地域自らが地熱発電を立ち上げ、その運営に関われることで地域との共生が図られやすく、開発スピードが上るだけでなく、運営段階のリスクも低減します。

地熱資源は地域のものとし、地元主体で地熱発電所を立ち上げること、地元の方々が「自らの資源を活用し、自主財源を確保すること」。私たちはその実現のために、これからも地域に寄り添い、地域の方々と共に、この事業を進めてまいりたいと考えています。

私たちの取り組みが、地熱資源を持つ地域の方々の未来の発展につながるきっかけになればこのうえない幸せです。

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